試作品の製造に取り掛かる前に、技術的な問題を計算によって明らかにし、 解決をしておくことの重要性をいまさら繰り返す必要はありません。 しかし、それを実践するとなると、製品に関連する物理や化学を見通して、 何種類ものソフトウェアを連携させる必要に迫られます。
これは、モデルを複雑にしようと意図するものではありません。 複数の技術分野が相互に影響しあう境界領域が問題の本質に関わるならば、 それを |連成問題| として、適切に取り扱うアプローチが重要である --- という あたりまえのことをいっているだけです。 これはまさに 『言うは易し、行うは難し』と いうべき領域ですが、ジェネシアは、日々その実践に取り組んでいます。
米国ORA社の CODE V (コードファイブ)が主力です。業界最高峰のこのソフトウェアの最大の特徴は、 光学設計の最適化処理能力の高さにあります。 光学特性の評価だけなら、廉価なソフトウェアも多数ありますが、 公差設計を含む製造工程との連携を考えると、競合製品とは比較にならない強みを持っています。 その圧倒的な信頼性が、他の追随を許さない世界標準ソフトです。 一方、ジェネシアは ZEMAX、OpTaliX も所有していますから、お客さまとのデータの受け渡しは万全です。
LightToolsを使っています。このソフトウェアは 米国ORA社製であり同社製の レンズ設計・評価ソフト CODE V との連携性に優れています。 照明設計・解析の他、 迷光解析や光吸収に由来する熱入力の評価にも活用しています。 光源や散乱などを表現する数学モデルの光学的妥当性が高く、実験との対応が良く取れます。
Unigraphics社製の3次元ミッドレンジCAD、SolidEdgeを使っています。ジェネシアでは、機械/機構設計のほとんど全てをこのソフト上で行います。 SolidEdge で生成したソリッドモデルは、IGES/STEP 等を経由して、LightTools や NASTRAN の入力要素としても使います。 2次元CAD をお使いのお客さまとのインターフェースには、AutoCad-LT を使っています。
静的・動的な構造解析や熱解析にはMSC-NASTRAN for Windows を使っています。 もともとは 米国のNASAが航空宇宙プロジェクトの構造解析のために作り上げたソフトウェアですが、 現在では世界標準の FEM(有限要素法)ソルバとして幅広く使われています。
熱解析には Network Analysis社の SINDA/Gを使用しています。FDM(有限差分法)によるソルバソフトウェアです。 輻射解析には TAC Technologies社のNEVADAを使用しています。熱輻射の解析に必要な、形態係数および軌道を計算します。