「顕微多次元分光システム」が捕らえた、イネ培養細胞の4次元分光像(空間2次元×波長1次元×時間1次元)。 蛍光色素(Fluo-3、SNARF)をロードした細胞に電気刺激を加えた際のスペクトル形状は、細胞内のカルシウム濃度とph値の指標になります。 したがって、時間軸を交えた2次元分光を行うことによってカルシウム及び水素濃度の 空間分布と時間変化を追跡することができるのです。 これは、遺伝子発現に至る細胞内シグナルトランスダクションを明らかにする上で有用な情報源となります。 本装置は、東京農工大学の松岡研究室を中心に開発が進められました。
(参考文献:Matsuoka et al. 2002, Journal of Biotechnology 94, 299-308)
イメージファイバスライサによって検出器上に結像した2次元スペクトル像。これを解析プログラムに入力し、上記4次元イメージを得ます。
装置の外観写真。顕微鏡の側方に置かれたユニットがファイバスライスイメージャ。ジェネシアは、ユニットの光学設計および製作を担当しました。