神戸大学と東京大学のチームを中心に開発された「黄道光観測用超広角カメラ」です。
口径比F2.8をもつこの光学系の視野は対角で100度にもおよびますが、 ビネッティングは全くありません (開口率 100%)。 レンズエレメントのサイズと形状、 それにレンズ鏡筒の設計においては、迷光の発生を 最少限に抑えるための、様々な工夫を凝らしてあります。 また、レンズの内部には メカニカルシャッタ および 交換可能なフィルタユニットが内蔵されています。
このシステムの撮像対象である"黄道光"とは、太陽系内の塵粒子による太陽光の 散乱光であると考えられています。 黄道光のうち、地球を挟んで太陽と真反対の方向に出現するものを、特に「対日照」と いいます。 観測チームは、本カメラを使用し、世界で初めて可視光での対日照の 微細構造を捉えることに成功しました。
ジェネシアはカメラレンズユニットの設計・製作を担当しました。
画像提供:宇宙科学研究所 石黒正晃様、東京大学 上野宗孝様